ツイミーグ一問一答 第4回 ツイミーグ併用療法の安全性・有効性


・イメグリミンの副作用
悪心、下痢は10-15%あり。あらかじめ説明しておき、もし起きたら減薬などしながら調整する。
メトホルミンは乳酸が蓄積するが、イメグリミンは蓄積しない薬剤として発見された。実際に増量していっても乳酸は蓄積しない。


【ミトコンドリア機能に作用】糖尿病専門医が誰よりも分かりやすく教える「ツイミーグ」の凄さとは!? ..

また、腎臓の機能が低下している患者さんには使用が制限されます。ツイミーグは腎臓から排泄される薬剤であり、腎機能が悪い場合に使用するとツイミーグの血中濃度が過剰に上昇する可能性があります。そのため、腎機能の評価に使う指標であるeGFR(推算糸球体濾過量)が45未満の方に対しては使用が禁忌ではないものの、推奨されていないという点が欠点と言えます。

膵臓のβ細胞(べーたさいぼう)のGLP-1受容体に結合し、血糖値が高いときにインスリンの分泌を促すとともに、血糖値を上げるホルモンのひとつであるグルカゴン分泌を抑制し、血糖を下げます。

併用注意, 糖尿病用薬 (ビグアナイド系薬剤 等) (233)

メトグルコは、欧米のガイドラインではまず初めに使用すべき薬剤(第一選択薬)として推奨されており、日本の糖尿病患者さんでも広く使用されています。そのため、メトグルコをすでに内服している患者さんには、新たにツイミーグを追加しづらいのが現状です。

GLP-1受容体作動薬については非常にいい薬剤ではあるものの、代表的な副作用に消化器症状があり注意が必要です。

2021年9月に、2型糖尿病の新薬として「ツイミーグ錠500mg」(イメグリミン)が発売されました。 ..

ただし、ツイミーグにはいくつかの欠点があります。まずは、ツイミーグとメトグルコを同時に内服すると副作用が生じやすいことが挙げられます。日本人を対象に行った臨床研究(TIMES 2試験)では、この2剤併用が原因で25%の患者に胃腸障害(悪心や下痢など)が生じたと報告されています。()

しかし、2型糖尿病と診断されてから長い時間が経過している方の場合、膵臓のβ細胞数とその機能はすでに低下している可能性が高いため、ツイミーグのこのような作用の利点をあまり享受できない可能性があります。そのため、2型糖尿病と診断され、まだそれほど時間が経過していない(インスリン分泌が比較的保たれている)段階で、最初に使用する糖尿病治療薬としてツイミーグを選択するのも良いと思います。

適応:2型糖尿病、ただし、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤(ビグアナイド系薬剤又はチアゾリジン系薬剤との併用 ..

さらに日本でしか使用されていない新薬ということもあり、現時点では長期的な安全性については分からないという問題もあります。 以上のことから、ツイミーグは他の糖尿病治療薬にはない作用を持つことから大変魅力的ですが、現時点ではその使用は限定的になります。ただし、今後世界中での使用が拡大され、ツイミーグの安全性と有効性がより明らかになれば、糖尿病治療の中核的な薬剤になる可能性は大いになるでしょう。

この中で特に注目すべき作用は、膵臓のβ細胞数の増加です。2型糖尿病は、膵臓のβ細胞数とその機能が徐々に減少していく進行性の病気であり、完治することのない特徴があります。ツイミーグはこの問題を改善できる可能性があるという点で画期的です。


[PDF] 類似薬選定のための薬剤分類(改訂第14版)について

:ツイミーグ(イメグリミン)
ツイミーグは、メトホルミンと非常に似た構造を持つお薬です。メトホルミンと同様に、インスリンの効果を高める作用がありますが、さらにインスリンの分泌を促進する作用もあります。また、このお薬はミトコンドリアの機能を回復させることで、インスリンを分泌する膵β細胞を保護する可能性もあるとされています。
ただし、腎臓の機能が低下している方(eGFR45未満)には、安全性の観点からツイミーグの投与は推奨されません。また、メトホルミンと同様の化合物であるため、これら2つの薬を併用することにより下痢や吐き気などの消化器症状が起こりやすくなる可能性がありますので、注意が必要です。また、より詳しい説明についてはをご覧ください。

臨床試験では単独での効果だけでなく、他の経口糖尿病治療薬やインスリンとの併用時の上乗せ効果としてもHbA1cの低下が認められています。

:ジャヌビア(シタグリプチン)、グラクティブ(シタグリプチン)、テネリア(テネリグリプチン)、トラゼンタ(リナグリプチン)、ネシーナ(アログリプチン)、オングリザ(サキサグリプチン)、エクア(ビルダグリプチン)、スイニー(アナグリプチン)、マリゼブ(オマリグリプチン)、ザファテック(トレラグリプチン)
食事を摂ると、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)というホルモンが小腸から分泌されます。これらの2つのホルモンを総称してインクレチンと呼び、膵臓に対してインスリン分泌を促進します。しかし、インクレチンはDPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)という酵素によって速やかに分解されてしまいます。DPP-4阻害薬は、このDPP-4の働きを90%以上抑えることでインクレチンが分解されにくくなります。これにより、インクレチン濃度が増加し、膵臓からのインスリン分泌が促進され、血糖値を下げることができます。
この薬剤は、血糖値が高いときには効果がしっかり現れ、逆に血糖値が低いときには効果が弱まるため、低血糖のリスクが少ないことが特徴です。また、他の副作用も比較的少ないため、日本ではよく使用されている薬剤です。

ツイミーグ, グリ【(-)gli-/gly-;血糖降下薬】, Dual を意味するtwinと一般名の ..

:アクトス(ピオグリタゾン)
ピオグリタゾンは、PPARγという受容体を活性化することで、肝臓や筋肉などに作用してインスリンの効果を増強します。これにより、インスリンが効きやすくなり血糖値が下がります。
ただし、ピオグリタゾンの使用にはいくつかの注意点があります。特に、肥満のある2型糖尿病の方には効果が高いとされているお薬ですが、一方で体重増加のリスクもあります。また、ピオグリタゾンは水分や塩分を体内に蓄積しやすくするため、浮腫や心不全の悪化につながる可能性もあることが知られています。さらに、女性では骨粗鬆症のリスクが高まることも報告されており、その使用には注意が必要です。

メトホルミン ツイミーグ 併用について · メトホルミン デベルザについて ..

膵臓に作用するインクレチンというホルモンの分解を抑制し、その作用を助けます。インクレチンは血糖値が高いときにインスリンの分泌を促すとともに、血糖値を上げるホルモンのひとつであるグルカゴン分泌を抑制し、血糖を下げます。

リベルサスの効果や副作用は?処方や保険適用の条件・飲み方を解説

TAKEHOMEMESSAGE
糖尿病の治療薬の選択には明確なビジョンが必要
イメグリミンにおけるビジョンとは?
患者さんの病態に応じて、インスリン分泌と抵抗性改善の両作用に期待できる
インスリン分泌低下型
体重を減らしたくない
高齢者/痩せ型
低血糖を起こしたくない
インスリン抵抗性型
体重を増やしたくない
高用量インスリン
高度脂肪肝

ツイミーグ錠500mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

非肥満あるいは高齢者(インスリン分泌低下型)には、
1.DPP-4阻害薬
併用するならメトホルミン、SGLT2阻害薬、イメグリミンのいずれかで順番はどれでもよい。
インスリン需要を減らす薬剤は2種類。
インスリン節減系/排泄系薬 ・・・メトホルミン、αGI、SGLT2阻害薬
インスリン抵抗性改善薬 ・・・ピオグリタゾン
メトホルミンはグルカゴンの作用を阻害して糖新生を抑制する。インスリンの肩代わりをしているのでありインスリン分泌量を低下させる節減系。
また消化管にグルコースを排泄促進することも判明している。
ピオグリタゾンはPPARγを介して効果を発揮するが、デメリットも多く最近は使用されない。(浮腫、膀胱癌)
イメグリミンは、糖代謝や糖新生を抑制する。→酸化ストレスの発症を抑制する→結果としてインスリン抵抗性を改善する。

[PDF] 糖尿病薬のトリセツ」 大阪市立総合医療センター WEBセミナー

また、マウスを用いた研究では、ツイミーグの投与によって膵臓のβ細胞が増加したとの報告もあります。この結果から、ツイミーグが糖尿病や加齢に伴うインスリン分泌の低下を防ぎ、インスリン治療が必要な人を減らす可能性があります。()

4剤併用療法が必要な場合や、SGLT2阻害薬及び/又はGLP-1受容体作動薬に忍 ..

:リベルサス(セマグルチド)
GLP-1受容体作動薬は、体内で分泌されるインクレチン(GLP-1とGIP)とは異なり、DPP-4で分解されにくいため、膵臓のGLP-1受容体を刺激してインスリン分泌を増加させ血糖値を下げます。GLP-1受容体作動薬は、胃や腸での吸収が難しく、また消化酵素によって速やかに分解されるため、以前は注射剤の形態しか存在しませんでした。しかし、サルカプロザートナトリウム(SNAC)という吸収促進剤の開発により、GLP-1受容体作動薬の経口製剤であるリベルサスが市場に登場しました。
リベルサスは他のGLP-1受容体作動薬と比較して治療費が抑えられる利点もありますが、服用方法はやや複雑です。空腹時に120 mL以下の水と共に服用し、その後30分間は飲食を控える必要があります。また、他のGLP-1受容体作動薬と同様に、便秘や下痢、嘔吐などの消化器症状が副作用として発生することがあります。
リベルサスを含むGLP-1受容体作動薬は、食欲を抑制し体重減少の効果を持っています。このため、最近では糖尿病でない人が、ダイエットや美容の目的で使用するケースが増加しています。しかし、このような適応外使用に関しては、日本糖尿病学会と同様に、当クリニックでも推奨していません。おすすめできない理由についてはをご覧ください。

第522回福山地区内科会学術講演会 2024年2月27日 が開催され

:メトグルコ(メトホルミン)
メトホルミンは、主に肝臓でのブドウ糖の生成を抑えたり、インスリンの効果を高めることで肝臓や筋肉でのブドウ糖の取り込みを改善したりすることなどで血糖値を下げます。その有効性や安全性、費用対効果の面から、欧米では2型糖尿病の治療においてメトホルミンが最初に選ばれることが一般的です。
ただし注意が必要な点として、メトホルミンはしばしば下痢や吐き気などの消化器症状を引き起こすことがあります。多量のアルコール摂取や心臓、肺、肝臓、腎臓に機能障害がある場合には、乳酸アシドーシスという重篤な副作用の発生するリスクが高まります。そのため、こうした方々ではメトホルミンの使用を避けることが一般的です。
またメトホルミンを服用している場合、ヨード造影剤を使用した画像検査を行う際には、検査の前後2日間(計5日間)は原則としてメトホルミンを休薬する必要があります。

リベルサス錠3mg 他 (2型糖尿病治療剤; 経口GLP-1受容体作動薬) (D10025)

では上記①②でミトコンドリアの機能を回復させる結果、具体的に糖尿病に対してどんな作用を及ぼすのでしょうか?

食事、運動などの生活習慣改善と1種類の薬剤の組み合わせで効果が得られない場合、2種類以上の薬剤の併用を考慮する。 ..

2つ目は、体内のインスリンを生成する膵臓のβ細胞を保護する作用があり、これは類似薬のメトグルコにはない特有の作用です。ツイミーグが細胞内のミトコンドリアに作用し、活性酸素の産生を減少させることで、インスリンを作る膵臓のβ細胞を守るのです。()