クラリスロマイシン100 mg/日)をそのまま継続します。 (続く)維持療法:咳喘息・アトピー咳嗽・副鼻腔気管支症候群10 へ


過敏性肺炎は、カビや鳥類の糞や羽を吸入して発症するアレルギー性肺炎で、夏型過敏性肺炎(住居のカビを吸入して発症)や鳥関連過敏性肺炎(現在の鳥飼育での発症だけでなく、隣人の鳩飼育、羽毛布団の使用、公園、神社、駅、庭に飛来する野鳥や野鳩の集団棲息、鳥の剥製や鶏糞肥料の使用など間接および無自覚の抗原曝露で発症)が代表的です。 咳や歩行時の呼吸困難を感じますが、かぜが長引いていると患者様は考えてしまうことも多いので、専門医による検査が重要です。


咳が止まらない、と言って受診される人は少なくありませんし、また ..

鼻・副鼻腔疾患も慢性咳嗽の原因になります。欧米では喘息と鼻水が喉に落ちる後鼻漏が慢性咳嗽の重要な原因とされています。後鼻漏は慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎によって引き起こされますが、慢性咳嗽の原因としては慢性副鼻腔炎による後鼻漏が多く見られます。鼻や副鼻腔、咽頭には咳嗽反射の受容体が存在しており、鼻水がそこを直接刺激することで咳が出ると考えられます。また、気道全体の粘液繊毛輸送能や局所免疫の異常から来る上下気道の慢性好中球性炎症も咳の原因になります。とくに喀痰や鼻汁中に好中球が認められる場合にはマクロライド系抗生剤が用いられ、その臨床効果は多くの場合、2~3カ月以内に得られます。
慢性咳嗽の原因として、胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)も見逃せません。GERDとは、胃酸や胃内容物が胃から食道に逆流することによって何らかの症状が惹起された場合をいいます。欧米に比べて日本の発生頻度は低かったのですが、1990年代末から増加しており、その背景には高齢人口の増加、食生活の欧米化、ピロリ菌感染の減少、内視鏡機器と診断技術の進歩などがあると考えられています。酸逆流による定型的な症状としては胸やけやゲップがありますが、それ以外にも慢性咳嗽・喘息症状(呼吸器科)、咽頭炎・喉の違和感・嗄声(耳鼻咽喉科)、不眠・不安・うつ(精神神経科)、狭心症様症状・胸痛(循環器科)、胸やけ・胸痛・背部痛(整形外科)など、各科にまたがった多彩な症状が見られます。
なぜGERDで咳が出現するのかについては、次の2つの可能性が指摘されています。

気管支拡張症は、主に気管支炎や肺炎後に、気管支が炎症のために拡張する疾患です。拡張した気管支には痰が貯留し、朝方にたまった痰が咳とともに排出されます。痰には細菌がつきやすく、黄色など色のついた痰となって、気管支炎や肺炎を発症します。また気管支炎を繰り返すと、血痰を生じることもあります。
気管支拡張症にはエリスロマイシンやクラリスロマイシンという抗生物質を少量でも長期間内服することで、感染のコントロールができることがわかっています。

気管支炎|ひがしまつど小児科 松戸市 東松戸駅 予防接種 乳幼児健診

喘息、咳喘息、アトピー咳嗽、非喘息性好酸球性気管支炎などで共通するのは、好酸球性気道炎症を特徴とする慢性咳嗽であることです。
咳喘息は前述したように喘鳴や呼吸困難を伴わず、慢性咳嗽が唯一の症状でありながら気道過敏性が亢進し、気管支拡張薬が有効な喘息の亜型です。咳喘息は喘息の早い時期を診ているという考え方もありますが、長期間咳喘息のままで経過する人もいます。複数の吸入アレルゲンに感作されている人や、吸入ステロイド薬の導入までに時間を要した人が典型的な喘息への移行リスクが高いとの報告があります。そういう意味では早期診断・早期治療が重要です。
アトピー咳嗽と非喘息性好酸球性気管支炎は、病理学的には気管支喘息と同様に、喀痰中に好酸球増加が観察されるにもかかわらず、非喘息性好酸球性気管支炎では気道過敏性の亢進がない病態、アトピー咳嗽は気管支拡張薬に反応しない病態と定義されています。アトピー咳嗽と非喘息性好酸球性気管支炎はアトピー素因を有する中年女性に多く、咽喉頭の掻痒感を伴う乾性咳嗽が特徴的です。咳が出る時間帯としては就寝時、深夜から早朝、起床時、早朝の順に多く、咳の誘因になるのはエアコン、タバコの煙(受動喫煙)、会話(電話)、運動などです。耳鼻科でいう喉頭アレルギーも同様の病態と考えられます。治療にはヒスタミンH1受容体拮抗薬や吸入ステロイド薬、麦門冬湯などの漢方薬が選択されます。
咳喘息とアトピー咳嗽の違いは、咳を誘発するメカニズムです。咳喘息では気管支平滑筋のわずかな収縮が平滑筋内の知覚神経を刺激して咳を誘発し、アトピー咳嗽では喉頭から気道にかけてのアレルギー性炎症によって咳感受性が過敏になっているために咳が誘発されます。咳喘息に有効な気管支拡張薬は咳感受性や咳中枢には抑制作用をもたないことから、アトピー咳嗽を含む咳嗽一般に対する鎮咳作用はありません。
これら好酸球性慢性咳嗽の診断には、喀痰中の好酸球増加に加え、高IgE値、アレルゲン特異的感作の存在や末梢血好酸球増多が参考になります。

非結核性抗酸菌症は、中高年の女性に多く、咳や痰を生じる疾患です。非結核性抗酸菌は、100種類以上の菌が同定されていますが、日本ではMACという菌が多くなっています。リファンピシン、エサンブトール、クラリスロマイシンなどで2年近く治療しますが、難治性のことも多く、手術を必要とすることもあります。経過観察と治療のタイミングは難しいこともあり、専門医による判断が重要です。

小児の気管支喘息発作にクラリスロマイシンは有効か? [アメリカ編]

マイコプラズマと百日咳は、どちらも咳が3週間以上続くことがある感染症です。家族や周囲の人が同じような咳をしている、職場でも同じような咳をしている人がいるといった情報があれば、感染症が疑われます。感染症もさすがに8週間を超えてくるとピークを過ぎて少し治まってくる場合が多く、臨床経過からも感染症が疑われます。感染症を疑ったときは、抗体の有無など、血液検査をして原因菌を調べます。
マイコプラズマは、市中肺炎の原因として高頻度に認められます。病原体は、マイコプラズマ・ニューモニア(Mycoplasma pneumoniae)という細胞に寄生する極めて小さな細菌です。患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる病原体によって感染(飛まつ感染)、あるいは病原体が付着した手で口や鼻に触れることによって感染(接触感染)します。マイコプラズマの早期診断には「マイコプラズマ抗原迅速診断キット」が主流となっています。綿棒で咽頭壁をこすり、ぬぐい液を採取し、診断キットでマイコプラズマ抗原の有無を判定します。インフルエンザなどではすでにお馴染みになっている迅速診断キットと同じように、特別な準備も必要なく、わずか15~20分で診断ができるため、外来受診時に受けることが出来るのが特徴です。治療にはマクロライド系の抗生剤を使用しますが、近年、マクロライド耐性のマイコプラズマが増えており、抗菌活性が強化されたニューキノロン系抗菌薬のレスピラトリーキノロン系も第一選択薬となります。
百日咳は特有の痙攣性咳発作(痙咳発作)を特徴とする急性気道感染症です。2006年頃から増加傾向にあり、とくに成人での発症が目立ちます。日本では1994年10月に百日咳ワクチンを含むDPT三種混合ワクチン接種(ジフテリア・百日咳・破傷風)が定期接種化されて以降、乳児期の発症は減っていますが、そのワクチンの効果が切れるころに成人で発症するためと考えられます。百日咳は一度始まると治まらない咳、咳がひどくて吐き気を伴う、夜も眠れない、などの強い自覚症状を訴えることが特徴です。治療ではマクロライド系抗生剤とコデインリン酸塩などの鎮咳薬を十分に使います。
注意が必要なのは、マイコプラズマも百日咳も人に感染するのは発症2~3週目ぐらいで、8週を過ぎていればもう感染性はなくなることです。したがって、咳はしていてもそのころにあわてて抗生剤を使う必要はなく、逆に生活の質を低下させないように十分な鎮咳薬を使って咳を止めることが大切になります。

GERDで食道下端部に存在する迷走神経が刺激され、中枢を介して反射性に気道に分布する迷走神経を刺激することで起こり、下部食道括約筋の一過性弛緩によると考えられています。昼間に座位で生じやすい。酸逆流量は少なく、食道症状を伴いにくい。
GERDに伴う乾性咳嗽の治療は、作用が強力なプロトンポンプ阻害薬が第一選択となります。食道症状は数日で改善することが多いですが、咳の改善には2~3カ月を要することがあります。
慢性咳嗽と閉塞性睡眠時無呼吸との関連も報告されています。そのメカニズムとして、経横隔膜圧(横隔膜機能の評価方法の1つ)上昇による胃食道逆流、扁桃腫大さらに上下気道の好中球性炎症、咽喉頭咳嗽反射の亢進などの関与が推測されています。アメリカでの報告によると、慢性咳嗽を主訴に受診した患者さんの44%に閉塞性睡眠時無呼吸が認められたとされます。

咳喘息(せきぜんそく) | 葛西よこやま内科・呼吸器内科クリニック

慢性閉塞性肺疾患(COPD)(肺気腫および慢性気管支炎)では、肺の中で酸素と二酸化炭素の交換をする肺胞という組織が溶けていき、呼吸する面積が減少します。原因のほとんどはタバコやPM2.5などの大気汚染です。咳や痰、階段昇降時の呼吸困難を認め、進行すると呼吸不全のために酸素療法が必要となります。外来で処方させていただき、自宅で毎日吸入できる簡単な吸入薬(気管支拡張薬や吸入ステロイド)と禁煙で改善が望めます。

薬の副作用としての咳も、慢性咳嗽の原因として考慮する必要があります。原因となる薬剤は高血圧治療薬が多く、その代表的な薬剤がアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬です。ACE阻害薬による咳は典型的な乾性咳嗽で、咽頭のかゆみや引っかかれる感じを伴うことがあります。咳は最初の服用から数時間以内に起こることが多いですが、ときに数カ月経過してから出現することもあります。長期間内服している人でも咳が出現した場合には一度服用を中止します。通常は服用中止後1~4週間で軽快しますが、なかには中止後3カ月以上かかることもあり、注意深く診断する必要があります。
ACE阻害薬による咳の頻度は報告によって0.7~53%と幅広いのですが、欧米人に比べてアジア人ではその頻度が高いことが知られています。咳が出現するメカニズムとして、本来ACEにより分解される咳嗽誘発前駆物質であるブラジキニンやサブスタンスP、あるいはブラジキニンにより刺激されたプロスタグランジンが肺や上気道に蓄積し、咳を誘発することが考えられています。
最近、ACE阻害薬の副作用の出方はその人の体質(遺伝子型)で決まっていることがわかってきました。ACEは血圧の調節に関与する酵素で、その遺伝子にはII型、ID型、DD型という3つの型があります。その中で、遺伝子型IIの人はACEレベルがもっとも低く、ACE阻害薬の副作用の影響が出やすいと考えられています。日本の研究でも、高血圧や心不全でACE阻害薬内服中の患者さんにおいて、遺伝子型Ⅱの患者さんに咳の副作用が高頻度に出現していることが報告されています。
他の薬剤では、βブロッカーの使用で気道が攣縮し、慢性咳嗽の原因となる場合があります。


咳ぜんそくの治療 気管支喘息と同じように、通常の風邪薬や抗生物質、咳止めは効きません。 咳に対しては気管支拡張剤の吸入が有効です。

⑧オマリズマブ(ゾレア)は、春に増悪する重症の気管支喘息の患者さんに効果が高いと言えます。

咳がひどいカゼの患者さんが増えています。マイコプラズマにも注意

まず、発作時の治療は基本的には短時間作用型気管支拡張剤(メプチン)と全身性ステロイド(小児だとリンデロンシロップなどの内服、成人だとプレドニンが主流)やクラリスロマイシン(抗生剤)を組み合わせて治療を行います。安定時の処方に長時間作用型気管支拡張剤(ホクナリンテープや吸入薬)の使用がなければ、同時に開始されることが多いです。

使用される場合は、アジスロマイシンやクラリスロマイシンといった薬剤が用いられることが多いです。

④スパイロメーターで呼吸機能を測りましょう。気管支喘息のお子さんで、自覚症状が無くてもスパイロメーターで呼吸機能が低下している方がいます。ですので症状が無くても呼吸機能のチェックは重要です。症状が無くても気管支喘息の炎症は体の中で続いているのです。

慢性咳嗽の原因疾患として、本邦では約半数を占める。診断基準は ..

安定期の治療を子供に受けさせるには保護者の理解が必要になりますが、本当にこれが難しいのです。症状がないのに続ける必要性があるのか?という質問をほぼ100%の確率でされます。答えとしては喘息と診断された場合は必要です。症状があってもなくても喘息は喘息と回答します。症状がある時だけ治療をすると言った間違った治療を継続すると喘息によって空気の通り道である気管支が傷害され喘息が重症化していくのです。

クラリスロマイシンは、エリスロマイシン無効例のみ使用する。 喉頭アレルギー

・気管支拡張薬を使用しても改善に乏しい場合には長期管理薬(フルタイド+ホクナリンテープやアドエアかフルティフォーム)などを使って効果を確認する。

抗ヒスタミン薬とクラリス少量持続療法を追加したところ、痰も改善した。 最終診断: 気管支喘息+副鼻腔炎、後鼻漏

特に起床時の血圧が高いような場合には、睡眠時無呼吸症候群が潜んでいる可能性があります。

NSAIDsに起因するアスピリン喘息 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞

・24時間続く喘息症状(呼気性喘鳴・咳嗽・呼気延長を伴う呼吸困難など)が年複数回(3回以上)確認される。

咳は初発症状出現後3~5日から始まることが多く、当初は乾性の咳であるが ..

②呼気NOの値が20以下ですと、吸入ステロイド薬だけでは気管支喘息は良くならないので、他の薬も必要になります。

喘息とマイコプラズマ感染症の関連性と治療について | 希望が丘

長引く咳で悩んでいる方は少なくありません。上記の検査や治療を組み合わせて、少しでも過ごしやすくできるように努めていきます。咳でお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

心臓病・悪性腫瘍(がん)・けいれん性疾患・血液疾患・ぜんそく・脳卒中・梅毒等に関する内容

子供は親が思っている以上に自分の症状を人に伝えられない!という事も理解しておかなければなりません。これは小児を見る医者であれば常に気を付けておく必要がある事です。特に未就学児は親が期待する言葉を敏感に察知して辛くても辛くないと答えてしまう場合もあります。親の判断で薬が中断することがないようにしなければなりません。『親の判断で自己中断する=今の治療に納得がいかない』ということになりますので、自己中断する前にかかりつけ医に相談するようにしてください。

このためCYP3Aの働きに関係するお薬には、併用に注意が必要です。 【併用注意:CYP3Aを阻害するお薬】

これらの薬は、症状や重症度に応じて単独または組み合わせて使用します。喘息であれば、気管支拡張剤が比較的効果があるので、その反応性をみて判断していきます。抗ロイコトリエン拮抗剤(キプレス、シングレア、オノン、成分名ではモンテルカスト、プランルカスト)は使い始めて2~4週間ぐらいで効果を発揮するので、長めに内服することがオススメです。

ライド(エリスロマイシン・クラリスロマイシン)少量を長期にわたって投与する

専門的な検査機器があれば診断ができますが、当院ではありません。診断の目安としては、「喘息の治療に反応するかどうか」こちらが大事なので、あまりにも治りが悪い咳には喘息の治療をためすことも大事です。

私がインフルエンザが治った後に、喘息のような症状が出始めました。 ..

長引く咳の中には、咳喘息と呼ばれる状態が隠れていることがあります。典型的な喘息の発作(ゼーゼー、ヒューヒュー)があった場合には診断しやすいですが、それらがないにも関わらず喘息の病態が存在するのが「咳喘息」です。カゼの治療や、マイコプラズマなどを考えた治療を行っても改善がなく、慢性的な咳症状が続くときに「咳喘息」を考えます。

鼻の奥が痛いので家にあったクラリスロマイシンも併用しようと思うのですが大丈夫でしょうか? ..

ただし、クラリスロマイシンは肺非結核性抗酸菌症に対する重要な治療薬ですので、事前に痰の検査を行って非結核性抗酸菌の感染の有無を確認しておくのが望ましいです。

クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス) – 呼吸器治療薬

治療としては炎症を抑える効果のあるマクロライド系抗菌薬の少量長期内服を行います。1-2ヶ月ほど内服を継続することで、鼻汁、痰などの気道分泌が減少し、その結果咳も減ってきます。

③β刺激薬には「気管支保護効果」があります。

咳に対する一般的な治療薬が主体となりますが、以前からかぜをひいた後に咳が残りやすい方であれば、咳喘息の可能性を考慮して吸入ステロイド薬を使用する意義はあると考えられます。