クループ症候群におけるDexamethasone単回静注後のrebound発熱
デキサメタゾンはプレドニゾロンと比較して、病院や救急外来を受診してから2時間後と6時間後のクループスコアに改善を認めず、おそらくクループによる再診や(再)入院をほぼ半分に減少させた。グルココルチコイドの追加投与は、プレドニゾロンと比較してデキサメタゾンが有利であった。デキサメタゾン0.15 mg/kgと比較して、標準用量である0.60 mg/kgは,病院または救急部受診後24時間におけるクループスコアリングスケールで評価したクループの重症度をおそらく低下させた.しかし、2時間、6時間、12時間後のクループスコアリングスケール、小児の再診や(再)入院、病院や救急外来での滞在時間については、群間で重要な差を見出すことはできなかった。エピネフリンなどの他の薬剤の使用、グルココルチコイドの補充、呼吸を助けるためのチューブの使用などの追加治療の必要性は、デキサメタゾン0.15mg/kgと0.60mg/kgで差はなかった。新たに組み入れられた試験では、グルココルチコイドの使用による重篤な有害事象は報告されていない。
Westleyクループスコア | 計算 | クループ症候群の重症度判定
グルココルチコイドは、プラセボ(ダミー治療)と比較して、2時間後のクループの症状を軽減し、入院期間を短縮し、再診率や(再)入院率を低下させるというエビデンスに変わりはない。デキサメタゾンの0.15mg/kgの少量投与は、標準用量である0.60mg/kgと同等の効果が期待できる。クループに対する低用量デキサメタゾン0.15mg/kgの有効性に関するエビデンスを強化するために、さらなる研究が必要である。小児のクループの治療にはグルココルチコイドが有効であると結論づけた。
ほとんどの研究(98%)は、その方法、報告の問題、あるいはその両方に関連する問題を抱えていた。プラセボと比較したグルココルチコイドについては、研究のばらつき、研究結果の不正確さや矛盾、バイアスのリスクから、2、6、12、24時間後のクループスコアの変化、再診または(再)入院のエビデンスの確実性を低下させた。再診、再入院、またはその両方について、報告の偏りが結果に影響を与えたというエビデンスはほとんどない。このレビューの他の比較でも、バイアスのリスク、試験結果の矛盾や不正確さに関する懸念など、エビデンスの確実性を脅かす同様の問題が存在した。
は難しい。乳幼児に特徴的な症候群としてクループ症候群や細気管支炎が
クループの子供では,ブデソニド噴霧による治療は症状を減少させるが,ブデソニドが,クループに対する従来の治療であるデキサメタゾンと比較してどの程度であるかは明確でなく,いずれが入院率を低下させるかは明確でない.
中等症~重症のクループに対するデキサメタゾン療法の有益性は,十分に立証されている.しかし,クループを呈する小児のほとんどは軽症であり,このような小児でデキサメタゾン療法を行った場合に,より重症のクループを呈する小児と同程度の利益が得られるのかどうかは明らかではない.
別の研究では、中等度のクループの子どもたちに、デキサメタゾン(コルチコ ..
1964年から2021年までに発表された0歳から18歳の子ども5,888人を対象とした45件の研究に対し、1,323人の子どもを対象とした2件の新しい研究を含めた。今回使用されたグルココルチコイドは、ブデソニド、デキサメタゾン、プレドニゾロンの3種類である。最新の1件の研究では、ブデソニドとデキサメタゾンの有効性が比較された。もう1件の新しい研究では、デキサメタゾンとプレドニゾロンの有効性、およびデキサメタゾンの少量投与(0.15mg/kg)とデキサメタゾン0.60mg/kgとを比較した。デキサメタゾンの投与量を比較した新しい研究のデータを、同じ比較を行った以前からレビューに含まれている研究に追加した。
われわれは,中等度に重症のクループの子供 144 人による二重盲検無作為臨床試験を実施した.子供をラセピネフリンと,ブデソニド 4 mg の単回噴霧(48人),デキサメタゾン 0.6 mg/kg 体重(47 人)を単回筋肉内投与,またはプラセボ(49 人)単回投与で治療した.治療前および治療後は 1 時間おきに 5 時間,子供を診察した.治療割付けを知らない医師が,子供にさらなる治療および入院が必要か否かを決定した.
クループ症候群は仮性クループ,喉頭気管炎とほぼ同義である. ○クループ ..
喉頭部の病変で犬吠様咳嗽、 嗄声、 吸気性喘鳴、 呼吸困難などの症状を呈す症候群。 狭義のクループ症候群である「ウイルス性」と、 まれに急性喉頭蓋炎からなる「細菌性」に大別される。 最も頻度の高いウイルス性は、 パラインフルエンザウイルス感染を契機に、 生後6か月~3歳程度の乳幼児に多く発症する²⁾。
4 施設の小児救急外来で二重盲検試験を実施し,軽症のクループの小児 720 例を,デキサメタゾン(0.6 mg/kg 体重)またはプラセボの単回経口投与に無作為に割付けた.小児らは,Westley らのクループ評価法でスコア 2 以下と定義される,軽症のクループであった.主要転帰は,治療後 7 日以内にクループで医療機関を再受診することとした.副次的転帰は,治療後 1,2,3 日目のクループ症状の持続とした.その他の転帰は,経済的負担,クループで小児の睡眠が妨げられた時間,小児の疾患に対する保護者側のストレスとした.
【クループなりやすい子】に関する医師への相談をご紹介。【 ..
ベースラインでは,確認されたウイルスの型,クループのタイプ,および疾患の臨床重症度などの各群の特徴は同様であった.全体的な入院率はプラセボ群では 71%(子供 49 人中 35 人),ブデソニド群では 38%(48 人中 18 人),およびデキサメタゾン群では 23%であった(47 人中 11 人)(ブデソニドとプラセボの比較に関して未補正で =0.001,デキサメタゾンとプラセボとの比較に関して <0.001,そしてブデソニドとデキサメタゾンの比較に関して =0.18).ブデソニドまたはデキサメタゾンで治療した子供は,プラセボを投与した子供よりクループのスコアに大きい改善を示した(それぞれ,=0.03 および <0.001),デキサメタゾンで治療した子供はブデソニドで治療した子供より大きい改善を示した(=0.003).
クループ症候群について | キャップスクリニック(医療法人社団ナイズ)
軽症のクループを呈する小児にとって,デキサメタゾンは有効な治療法であり,小さいながらも重要な,一貫性のある臨床的・経済的利益をもたらす.この治療法の長期的な効果は不明であるが,今回のデータからは,クループを患う小児には,全例にではないにしてもその大部分に対し,デキサメタゾンの使用が支持される.
デカドロンエリキシル、リンデロンシロップでは 1.5mg/kg
中等度に重症のクループの子供では,デキサメタゾン筋肉内投与またはブデソニド噴霧による治療ではプラセボの投与より速やかな臨床改善が得られ,デキサメタゾンにより最大の改善が得られた.いずれかのグルココルチコイド治療により,入院はより少なくなった.
・ボスミン注 0.2mL を生食 2mL に希釈して吸入 30 分ごとに反復
クループ症候群は、生後6ヵ月~3歳の乳幼児に多い疾患で、晩秋から冬季に好発します。のどの奥(喉頭)がウイルス感染によって腫れることで気道が閉塞するかぜです。
・クループ、喘息ともに使いやすい。ほとんどの小児で飲める。(50歳代開業医 ..
クループ症候群は上記の3大症状で診断するため特別な検査はありません。
【クループ性気管支炎とは】 クループは声を出す声門周囲の感染症です。 パラインフルエンザウイルス、アデノウイル.
①4F-PCCは外傷の凝固障害に有用か?(必読)
②クループのデキサメタゾン内服は少量で良い?
③高齢の失神患者の原因が分からないとき、入院と帰宅では予後が変わる?
④自閉症スペクトラム障害の子に初療室で鎮静をかけるときの投与量は?
⑤2人でBystander CPRを行うときの裏技
・クループ、喘息ともに使いやすい。ほとんどの小児で飲める。(50歳代開業医、小児科)
喉頭部の病変で犬吠様咳嗽、 嗄声、 吸気性喘鳴、 呼吸困難などの症状を呈す症候群。 狭義のクループ症候群である「ウイルス性」と、 まれに急性喉頭蓋炎からなる「細菌性」に大別される。 最も頻度の高いウイルス性は、 パラインフルエンザウイルス感染を契機に、 生後6か月~3歳程度の乳幼児に多く発症する²⁾。
➢ 乳幼児における気道感染症では、感冒・鼻副鼻腔炎・咽頭炎の明確な区別
新型コロナウイルス感染症オミクロン株流行以降はクループ症候群を合併する子どもが増加し、一部では気管内挿管・人口呼吸を必要とする重症例も報告されています。夜中突然にわが子がノドの痛そうな激しい咳が出だして止まらなくなり、あわてて夜間救急診療所を受診することの多いクループ症候群。わけがわからず言われるがままに吸入を受け、出されたお薬を飲ませている親御さんが多いのではないでしょうか。どのような治療法があり、どのような効果があるのか、皆さんはご存じですか?
かぜを知ろうその7 クループの咳 | くぼこどもクリニック ブログ
クループに対するステロイドの経口投与は、古典的にはデキサメサゾンの0.6mg/kgです。
UpToDateによるとデキサメタゾンの内服は味が悪いとのことです。日本には比較的飲みやすいデカドロンエリキシル®がありますが、0.6mg/kgで飲むと10kgの子が60mlも飲まなくてはいけないという問題があります。また小児の保険用量は40mlまでです。
いくつかのStudyで0.15mg/kg~0.3mg/kgでも同等の効果があると示されていますが、n数が100例程度の小規模Studyが中心でした。
今回のStudyは1200人以上ものクループの患者を集めて、デキサメサゾン通常量(0.6mg/kg)、デキサメサゾン少量(0.15mg/kg)、プレドニゾロン(1mg/kg)の3群に410名ずつを割り当てたRCTです。
今回のRCTで、デキサメサゾン少量投与やプレドニゾロン投与は、デキサメサゾン通常量投与に対して非劣性を示しました。
すでに0.15mg/kgで処方している施設の方にとっては朗報と言えると思います。
2施設で1200人もクループを集められるのがすごいですね。
[PDF] 小児 COVID-19 軽症から中等症の治療フローチャート
皆さんの施設ではクループの子にデキサメタゾンをどうやって内服させていますか?
文献班のメンバーに聞くと、エリキシル製剤にはアルコールが入っているので小児への処方は避けるという意見も複数ありました。施設によっては粉砕したデカドロン錠を単シロップに混ぜて「練り団子」のようにして飲ませたり、粉砕した錠剤を水で懸濁して5mlの注射器でピュッと口の中に入れて飲ませるなどの工夫をしている様です。
とても面白い話題なので各施設の工夫を共有していただけると幸いです。
クループに対するデカドロン、0.6mg/kg?0.15mg/kg?
有効な治療はなく、対処療法しかありません。
基本はアドレナリンの吸入とステロイドの全身投与になります。
アドレンリンの吸入は海外のガイドラインでは重症度のみの推奨されており、気管挿管を回避する為の一時的な処置と考えられています。
一方、日本では比較的軽症の患者さんにも使用されることが多いですが、効果は一過性なので帰宅後の悪化に注意が必要になります。
投与量は海外の製剤と日本の製剤が異なるため単純に比較することが出来ません。
ブデゾニド(パルミコート)の吸入も同様に効果があると言われていますが、日本では適応外となります。
またその使用量は2mgと多いため使用されることは少ないと思います。
ステロイドの全身投与は外来では経口、入院では点滴になることが多いです。その量はデキサメサゾン(デカドロン)で0.15mg/kgの単回投与になります。
デカドロンには錠剤とシロップがありますが、。錠剤は破砕して服用して頂きます。
ご自宅では水分の補給と加湿をしてあげて下さい。
アメリカの映画でお母様がシャワーを出した浴室に子どもを抱いて入り加湿しているシーンを見たことがあります。
クループ ・喉頭ジフテリア ・上記の分類のうち, クループの多くは喉頭気管炎か痙性クループ ..
リンデロンシロップ〔1.5mL/kg 例) 体重10kgの子で1回15mL〕単回経口投与が行われます。効果発現は投与後4~6時間とされており即効性はありません。症状再燃に伴う再受診率、アドレナリン吸入回数、病院内滞在時間、入院率に有意な改善が示されています。すなわち、病気の期間を短くし、重症化を抑制できる薬といえます。欧米ではすべてのクループ症候群の児に推奨される治療とされています。単回投与のため副作用はほとんどありません。反復投与が必要な場合は入院治療が必要となります。
[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け
日本のERでも小児の処置時の鎮静をする施設も増えていると思います。
どの様な子に鎮静をかける際に気をつけなくてはいけないのでしょうか?
例えば、自閉症スペクトラム障害(ASD: Autism Spectrum Disorders)の子には量を調整しなくてよいでしょうか?
7年間で126名のASDの子に処置時の鎮静をかけたデータを集めた結果です。
過去の文献データを参考にすると、鎮静薬の量や合併症の割合などはASDのない子に鎮静をかけた場合と同様でした。