翌日、医療機関を受診し、クリンダマイシン点滴、クラリスロマイシン経口投与。解熱剤、鎮


COPDや気管支喘息は呼吸器ウイルス感染により増悪を来たすが、COPDの研究(Rohde G, et al. Thorax 2003)によると増悪の際の56%でウイルスを検出し、その種類はライノウイルス(36%)、A型インフルエンザウイルス (25%)、RSウイルス (22%)であった。クラリスロマイシン投与はこれらの難治性喘息およびCOPD増悪に対し予防効果がみられ、最近の報告(Albert RK, Connett J, Bailey WC, et al. Azithromycin for prevention of exacerbations of COPD. New Engl J Med 365: 689-698, 2011. )では、アジスロマイシンで増悪抑制、増悪頻度減少、最初の増悪までの期間延長、QOL改善およびウイルスに対する抑制効果がみられた。またインフルエンザ治療においてクラリスロマイシンを上乗せすると咳や鼻水に対し効果がみられる。
クラリスロマイシンの増悪予防効果の機序として気道クリーニング作用が挙げられるが、ニュージーランドからの報告(Simpson JL, et al. Am J Respir Crit Care Med, 177: 148-155, 2008)によると難治性喘息におけるQOL改善、喀痰中のIL-8、メタロプロテイナーゼ、好中球数 好中球エラスターゼの減少作用がみられ、難治性喘息におけるマクロライドの追加投与が重要であります(クラリスロマイシン 500mg x 2 daily)。


☆インフルエンザにクラリスロマイシンが有効・大正富山医薬品株式会社のデータ ..

○他の予防接種と併施について(平成21年10月13日 厚生労働省発健1013第4号)

・生ワクチンの接種を受けた者については、接種した日から27日以上、不活化ワクチン又はトキソイドの接種を受けた者については、原則として、接種した日から6日以上の間隔を置いてから新型インフルエンザワクチンの予防接種を行う。
インフルエンザの予防接種に併せて、他の予防接種を同時に実施する場合は、医師が特に必要と認めた場合に限り行うことができる。

副作用等報告の概要 専門委員による評価 1 10歳未満女性副作用名:ジスキネジー,精神発達遅滞インフルエンザワクチン2回目接種の15日前に1回目接種していた。2回目のワクチン接種7日後,靴下がうまくはけなかった。ワクチン接種9日後,右上下肢痙攣が認められた。ワクチン接種13日後より右上下肢のchorea-athetosis出現,意識障害あり,ワクチン接種27日後に四肢のchorea-athetosis出現。発語なく,脳は高拡幅徐波あり,脳炎・脳症と診断された。運動障害知的退行が残った。血液検査,髄液検査では脳炎・脳症の原因となるようなウイルスは検出されなかった。 2回目のワクチン接種7日後に不随意運動等の中枢神経症状出現。その後の症状からワクチンによる脳症が疑われる。情報不足であるが,時間的な経過からワクチンとの因果関係は否定できない。 2 60代女性副作用名:脊髄炎インフルエンザワクチン接種3日後,悪寒,嘔吐,食思不振が現れる。ワクチン接種9日後,脊髄炎が発現した。ワクチン接種33日後に入院し脊髄炎と診断された。ワクチン接種42日後からプレドニゾロン投与が開始された。違和感の遷延が残った。主治医は腹部の痛み,硬直感,圧迫感の他に,髄液で細胞数,タンパク量がわずかに上昇したとコメントしている。 詳しい臨床所見と臨床検査値の情報が得られなかったため詳細不明であり,評価は困難である。表4 平成16年度インフルエンザワクチンにおける副反応報告(因果関係の有無にかかわらない報告) 総数 治癒 死亡 重篤 入院 後遺症 その他 記入無 41 4 8 2 13 14 1 即時性全身反応 6 1 4 1 1A アナフィラキシー 1 1 1B 全身蕁麻疹 5 1 3 1 2 脳炎,脳症 3 1 2 3 けいれん 1 1 4 運動障害 1 1 5 その他の神経障害 5 1 2 2 6 局所の異常腫脹(肘を越える) 2 2 7 全身の発疹 4 2 2 8 39℃以上の発熱 6 1 3 1 1 9 その他の異常反応 2 1 1 10 基準外報告 11 1 1 1 3 5 10A 局所反応(発赤腫脹等) 10B 全身反応(発熱等) 8 1 1 2 4 10C その他 3 1 1 1(3)インフルエンザワクチンの安全対策 昨年のインフルエンザワクチン副反応検討会で,今後も情報収集に努めるとされた急性腎不全・ネフローゼ症候群,血小板減少について,平成16年度の報告数は急性腎不全・ネフローゼ症候群2例(過去11年の集積8例),血小板減少1例(過去11年の集積11例)であった。本年も重大な副反応の項への記載の可否を検討したが,「重大な副反応の項に副反応として記載する根拠とするには不十分」とされ,今後とも情報収集に努めることとされた。 目次へ2.重要な副作用等に関する情報 前号(医薬品・医療機器等安全性情報 No.216)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について,改訂内容,参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介いたします。 【1】 ガジュツ末・真昆布末含有製剤 販売名(会社名) 恵命我神散,恵命我神散S,恵命我神散S〈細粒〉(老舗恵命堂) 薬効分類等 胃腸薬(健胃薬)(一般用医薬品) 効能効果 食欲不振(食欲減退),胃部・腹部膨満感,消化不良,胃弱,食べ過ぎ(過食),飲み過ぎ(過飲),胸やけ,もたれ(胃もたれ),胸つかえ,はきけ(むかつき,胃のむかつき,二日酔・悪酔のむかつき,嘔気,悪心),嘔吐 《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》 [してはいけないこと] 次の人は服用しないこと 本剤による過敏症状(発疹・発赤,かゆみ,浮腫等)を起こしたことがある人。 [相談すること] 次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談すること 本人又は家族がアレルギー体質の人。 薬によりアレルギー症状を起こしたことがある人。 次の診断を受けた人。 肝臓病次の場合は,直ちに服用を中止し,この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること 服用後,次の症状があらわれた場合 皮ふ:発疹・発赤,かゆみ,はれ 消化器:腹痛,悪心・嘔吐,下痢 まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。 アナフィラキシー様症状:服用後すぐに息苦しさ,浮腫,じんましん,発疹等があらわれる。 肝機能障害:全身のだるさ,黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。 〈参 考〉 企業報告2005年4月以降[1992年6月以降]の関連副作用報告数(「因果関係が否定できるもの」以外のもので,「因果関係が不明なもの」も含む。)・アナフィラキシー様症状:3例(うち死亡0例)[13例(うち死亡0例)]・肝機能障害:3例(うち死亡0例)[7例(うち死亡0例)]関係企業が推計したおおよその年間使用者数:約46万2千人(平成16年度)症例の概要 NO.

クラリス錠 200mg クラリスロマイシン 1 日 400mg

○妊婦について(平成21年10月13日 厚生労働省発健1013第4号)

・これまで季節性インフルエンザワクチンの接種により先天異常の発生頻度増加等は知られていない。
・バイアル製剤には、保存剤(チメロサール、又は2-フェノキシエタノール)が使用されている。チメロサールはエチル水銀に由来する防腐剤であるが、過去に指摘された発達障害との関連性について、最近の疫学研究では関連性は示されていない。
・プレフィルドシリンジ製剤には、保存剤の添加は行われていないことから、保存剤の添加されていないワクチン接種を希望する妊婦にはプレフィルドシリンジ製剤が使用できる。

○予防接種後副反応等に関する説明をしなければならない(平成21年10月13日 厚生労働省発健1013第4号)

・予診の際は、インフルエンザワクチンの効果や限界、リスク、製品特性(製造法、アジュバントの有無、チロメサール等防腐剤の含有の有無等)、インフルエンザの予防接種後の通常起こり得る反応及びまれに生じる重い副反応並びに健康被害救済制度について、優先接種対象者又はその保護者がその内容を理解し得るよう、「インフルエンザワクチンの接種に当たって」を用いて適切な説明を行う。

副鼻腔炎のためクラリスロマイシンを服用しております。本日インフルエンザ予防接種を受けたのですが、服用をやめた方がいいのでしょうか。

○接種回数について(平成21年12月16日 厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部事務局)

・1回接種:医療従事者・妊婦・基礎疾患を有する者'著しく免疫反応が抑制されている者は2回接種としても差し支えない)・1歳未満児の保護者・中学生・高校生・65歳以上の高齢者
・2回接種:幼児(1歳~就学前)・小学校(1~6年生)

○ワクチンの有効性について

・インフルエンザワクチンは、重症化や死亡の防止については一定の効果がありますが、感染防止に対しては効果が保証されるものではありません。
・いま日本で使われているワクチンは、以前にかかった人の免疫を高めるものであって、感染したことのないウイルスに対しては、効果が限られている(平成21年11月 日本医師会雑誌)
・インフルエンザワクチンは発症を防ぐ効果はあるだろうが、いったん発症すると、脳症の発病阻止には有効性がないということです。(平成21年11月 日本医師会雑誌)
・インフルエンザは気道から侵入するので、これを予防するためには気道で働くIgA抗体ができていることが必要ですが、現在の注射によるインフルエンザワクチンではIgA抗体はできずに、IgG抗体しかできません。IgG抗体はインフルエンザの重症化を防ぐのには役に立ちますが、気道から進入しようとするウイルスを局所で追い出すことはできないのです。(大阪大学大学院医学系研究科・免疫動態学 宮坂昌之先生 談)
・AP通信によると、ポーランドはワクチンを一切輸入していないが死亡率は他の欧州諸国と大差なかった。(平成22年2月24日 毎日新聞)
・医療従事者が再認識すべき、重要なインフルエンザワクチンの常識は、
①A香港型インフルエンザが流行した場合、高齢者にはほとんど効果がない。
②健康成人であっても、発病防止効果は40~50%でさほど高くないし、抗原変異があれば、健康成人での発病防止効果も大幅に低下する。
A香港型インフルエンザに対してワクチン効果が低い原因は、ワクチン製造の際の「鶏卵内での抗原変異」である。
鶏卵内での抗原変異は、H1N1/09にはなく、したがって鶏卵で製造したH1N1/09のワクチンは高い有効性がある。
日本では、B型インフルエンザに対するワクチン効果は低いというのが、一般的な意見である。しかし、欧米の報告を見ると、一定して50~70%の発病防止効果があり、それは小児でも高齢者でも変わらない。B型インフルエンザは、小児では入院の原因にもなり、学級閉鎖、休校を引き起こす。成人では、B型インフルエンザが流行しても、超過死亡の増加は見られず、高齢者やハイリスク患者での重要性は低い。
高齢者でのインフルエンザワクチンの重症化防止効果が強調されてきたが高齢者のワクチン接種率が高い米国、フランス、イタリア各国においても、超過死亡が低下しないことから、最近ではこのような高い重症化防止効果は疑問視されている。
菅谷憲夫 INFECTION FRONT Vol.35 P5-7 2015

クラリスロマイシン、ルパフィン、プランルカスト、カルボシステインを飲んでおり、アラミストを点鼻して…

さて実際インフルエンザに罹患してしまった場合、抗インフルエンザ薬を処方して貰うと思います。
薬を飲めば数日の間に解熱し快復に向かいますが、実は抗インフルエンザ薬を使用すると獲得免疫が非常に出来にくくなると言われています。
ところがクラリスロマイシンという抗生物質を一緒に内服すると抗体産生に強い味方となる事が分かってきました。
抗生物質としての効能以外の効果です。
インフルエンザは形が変わりやすいとは言え抗体が出来るメリットの方が大きいので最近はインフルエンザ薬と一緒に処方されることが増えてきています。
また既存の高脂血症治療薬の一部に脳症や脳炎の予防効果が見つかったり、栄養ドリンクに配合されているDADA(ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン)がウイルス量を減少させる可能性があることが実験で分かってきています。
実際にはその効果がまだ人で確かめられたわけではなく実験段階ですが、今後インフルエンザの治療において重要な役割を果たす可能性があります。

先ずH5N1型高病原性鳥インフルエンザについて述べると、同感染患者の病態では、重症肺炎と全身感染が特徴的で、呼吸器感染+ウイルス血症を来たし、サイトカインの"嵐"による多臓器不全であり、小児・若年成人を中心に、致死率は60%以上です。これが20%ぐらいまで低下するとパンデミックを起こす危険性を孕んでおり、このウイルスのHAタンパクの僅か数か所のアミノ酸変異で、ヒト-ヒト間の感染伝播性を獲得(ヒト型に変化)する可能性があり、鳥の間での伝播拡大が続いていて、インドネシア、中国でブタに不顕性感染がみられ、鳥型ウイルスがヒト型へ変身しつつあることに注目したい。
またPandemic (H1N1)2009は幸いにも弱毒型で人々は助かったが、わが国では国家危機対応体制の欠陥と法的基盤に立つ健康危機管理体制の欠如が露呈したため、その反省から2013年4月に新型インフルエンザ等特別措置法が制定されました。
2013年2月19日に上海市で最初の患者を確認したH7N9鳥インフルエンザウイルスのヒト感染では、その後3~4月をピークとして、揚子江河口域を中心に10の省、市に拡大し、確認患者数135名、死亡42名(致死率30%以上)、中高年層が大多数を占め、(年齢中央値59歳)、男性:女性=2.7:1、患者の76%が基礎疾患をもち、高齢者は重症化し(致死率40%)、大多数は重症肺炎、多臓器不全に陥いるが、少数の小児、若年者は軽症、北京の6歳男児が不顕性感染でありました。
中国当局の正式発表(2013年7月まで)では、患者同士の接触歴無し、家族内感染・院内感染が疑われる例もある。継続的なヒト-ヒト間の感染伝播は確認されず、市場での家禽からの感染が主な感染経路で、約30%の患者には鳥との接触歴は無かった。8万羽の家禽の調査にもかかわらず、数ヵ所の市場で40羽の鳥(ニワトリおよびハト)でウイルス陽性のみ。養鶏場では検出されず、野生のハト1羽でウイルス陽性(ウイルス陽性の鳥は不顕性感染)、ブタでの感染は確認されず、5月下旬以後、新規患者の発生はなくなりました(終息宣言)。A(H7N9)鳥インフルエンザウイルスの性状は、3種類の鳥ウイルス由来の遺伝子再集合体であり、HAとNAはユーラシア系統の鳥ウイルス由来、6内部遺伝子は中国の鳥H9N2ウイルス由来で、鳥では不顕性感染、動物でも病原性は低いと予想され、ヒトに感染し、増殖し易く変化している。A(H7N9)ウイルスの性状は、マウス、フェレット、ブタ、サルなどの哺乳動物の呼吸器に感染が成立し、鳥型ウイルスよりも病原性は高まっている。
H5N1とは異なり、ウイルス血症や全身感染は起こさない。軽度のサイトカインストームを誘起する可能性があります。ヒト-ヒト間の効率の良い感染伝播は認められていないが、動物実験の結果からは、飛沫感染伝播が起こり得る。今後効率の良いヒト-ヒト間の感染伝播を起こすように変異する可能性があります。殆どのヒトは免疫を持たないので、パンデミックが起これば大きな流行が予想される。


インフルエンザワクチンの影響が強く疑われる症例はなかった。検討結果 ..

文科省は、インフルエンザの出席停止期間を学校保健安全法の施行規制で、「発症後5日」の出席停止を条件に加え、幼稚園児については、解熱後の停止期間も2日から3日に改めました。そこで、その妥当性検証するため、家庭内と学校内感染の疫学調査とウイルスの消失時間における調査を行いました。
ⅰ)家族内で乳幼児と学童が同世代に感染する割合は、21%と13%で、同世代への感染率は乳幼児の方が高くii)流行状況では、保育園で1)誰とも感染の影響を持たない単独罹患者21%、2)クラスにウイルスを持ち込んだ第1罹患者16%、3)先行の罹患者の感染初期に感染を受けた者62%、4)先行する罹患者の復帰後に感染を受けた者1%であり、小学校では1)30%、2)16%、3)48%、4)5%でした。iii)経時的なウイルス力価の検討から、薬剤投与開始からウイルス消失までの時間(中央値)は、乳幼児で4.1日、学童で2.9日及び薬剤投与開始から解熱までの時間はそれぞれ、1.7日、0.8日と差を認めましたが、解熱からウイルス消失までの時間には差を認めませんでした。
このことから、感染期間の判定は、解熱を基準にするのが妥当で、家族内で乳幼児に高い感染率がみられたものの、保育園で出席停止から復帰した児童からの感染は小学校より少なかったことより、出席停止期間を保育園児で長くする必要はないものと思われました。
さらに、薬剤別の薬剤投与開始からウイルス消失までの時間は、ラピアクタで2.2日、イナビルで3.2日、リレンザ で3.5日、タミフルで4.0日と有意差なく、薬剤投与開始から解熱までの時間はそれぞれ、0.8日、1.7日、1.1日、1.2日とラピアクタとイナビル間以外、有意差は認められなかったものの薬剤間に治療効果の違いがあることが示唆されました。発症からから解熱までの時間は治療開始の時間と薬剤に依存するため、早期の治療と薬剤の選択が出席停止期間を左右すると思われました。

抗インフルエンザ薬による獲得免疫抑制をマクロライド薬併用で阻止

○通常の診察の後に、インフルエンザワクチン接種を行ってもよい(平成21年10月14日 厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部)

・予防接種は、疾病又は負傷に対する治療ではなく、保険診療とは別に提供されるものである。したがって、基礎疾患を持つ者の保険診療とインフルエンザワクチン接種を同時に実施した場合でも、いわゆる混合診療にはあたらない。

23価肺炎球菌ワクチン+インフルエンザワクチン群(n=7,292)と非接種群(n=25.393 ..

副作用等報告の概要 専門委員による評価 1 70代女性副作用名:発熱,突然死インフルエンザワクチン接種時,37.1℃,咽頭異常なし。ワクチン接種4日後に38℃発熱,胸部聴診異常なし,咽頭異常なし。イソプロピルアンチピリン・アリルイソプロピルアセチル尿素・アセトアミノフェン・カフェイン配合剤2g/日を処方。ワクチン接種8日後に自宅で死亡しているところを発見された。喫煙あり:10本/日。原因不明の突然死で,主治医は心電図上虚血性変化(ST低下)が見られていたことから,心筋梗塞による突然死が考えられるとコメントしている。 心電図所見から,主治医は心筋梗塞を死因として考えているが,情報不足のため突然死とワクチン接種との因果関係は評価できない。発熱に関してはワクチン接種4日後と時間が経過しているが,ワクチン接種との因果関係を否定することはできない。 2 70代男性副作用名:心肺停止インフルエンザワクチン接種35分後,胸部違和感,血性唾液を嘔吐し,ワクチン接種45分後にひきつけ,硬直,心肺停止。人工呼吸開始,除細動,エピネフリン注射液を使用し,心拍が再開した。多臓器不全を来しており,ワクチン接種15日後に死亡した。主治医は急性心筋梗塞,あるいは脳幹部血管障害の可能性があるとコメントしている。 ワクチン接種により心筋梗塞や脳血管障害を起こすとは考えにくく,基本的な診断(心電図,CT等)についての情報が得られていないため,因果関係を評価するのは困難である。しかし,ワクチン接種後に急性心筋梗塞あるいは脳幹部血管障害を起こした可能性があり,時間的経過からワクチン接種と死亡との因果関係を否定することはできない。 3 60代男性副作用名:細菌性髄膜炎,肺炎微熱があったがインフルエンザワクチン接種。当日夜39℃の発熱,ロキソプロフェンナトリウムの処方を受けた。翌日末梢血白血球増多,CRP6.9mg/dLで(細菌感染が疑われ),セフジニル及びジクロフェナクナトリウム坐薬が処方された。ワクチン接種3日後には解熱して楽になったが,サリチルアミド・アセトアミノフェン・無水カフェイン・メチレンジサリチル酸プロメタジン配合剤,ロキソプロフェンナトリウム,セフジニル,ジクロフェナクナトリウム坐薬を処方。ワクチン接種5日後,突然錯乱状態になり,意識障害を伴い,髄液検査により,肺炎球菌による細菌性髄膜炎および肺炎と診断された。意識状態の改善を見ないままワクチン接種10日後に死亡した。主治医は,糖尿病のため易感染状態にあったこと,接種時に感染がありインフルエンザワクチンが間接的に感染症を増悪させた可能性は否定できないとしている。 死因は細菌感染症によるものであり,ワクチン接種が細菌感染症を増悪させたとは考えにくく,ワクチンとの因果関係は否定的と考える。 4 70代女性副作用名:肝不全インフルエンザワクチン接種後,発熱,嘔吐,嘔気,摂食困難となる。同月急性肝不全となり,ワクチン接種71日後に入院。エコーで肝脾腫,胆石,胆嚢炎あり,胸水,腹水の急激な増加あり。治療するも効果なく,4ヵ月後死亡した。主治医はインフルエンザワクチンによる肝不全として否定できないとコメントしている。 インフルエンザワクチン接種により肝不全が起こるとは考え難い。診断根拠,剖検結果の情報がなく,現時点では評価できない。表3 平成16年度インフルエンザワクチン予防接種における後遺症の症例(因果関係が不明なものも含む) No.

クラリス DS とムコダイン DS を服用する患児への薬学的管理のポイントは? 疾患名:急性気管支炎

○備蓄薬の放出について(平成21年9月4日)

通常流通している抗インフルエンザウイルス薬の市場在庫の枯渇が予測され、新型インフルエンザを治療する医療機関及び抗インフルエンザウイルス薬を調剤する薬局において治療等に影響がある場合に「県備蓄薬」を放出する。

☆インフルエンザにクラリスロマイシンが有効
・大正富山医薬品株式会社のデータによると
①クラリスロマイシンの添加により、培養細胞におけるインフルエンザウイルスの増殖を抑制した。
②クラリスロマイシン投与により活発な線毛運動が維持され、ウイルスの増殖も抑制されていることがわかった。
③クラリスロマイシンはIL-12の産生促進を介して、粘膜免疫に重要なIgAなどの抗体産生を増強していることが明らかになった。
ということです。
東北大学の渡辺彰助教授によると「ニューキノロン投与の場合と比較し、マクロライド投与のほうが発熱回数、発熱日数共に有意に抑えられました。また、インフルエンザ様疾患患児にセフェム系抗生物質を投与した場合と比べ、マクロライド系抗生物質を投与した場合の方が発熱期間が有意に短縮し、肺炎合併率も減少していることがわかります。」ということです。渡辺彰:日胸62(9):819-827二宮恵子:JJ Antibio 56(A):84-86,2003 (2004.12.08記)

インフルエンザワクチン接種後の副反応報告数及び同ワクチンの医療 ..

新型インフルエンザ大流行対策の基本戦略
1.新型ウイルスの出現阻止
鳥における鳥インフルエンザの監視と制圧
ブタにおける感染伝播の監視、リスク評価
ヒトへの感染防御(教育、宣伝、生活環境改善)
2.新型ウイルスの発生局所での早期封じ込め
早期発見・早期報告(サーベイランス)
ヒト感染例の監視、ウイルス検出と性状モニター
早期封じ込め作戦(移動制限、抗ウイルス剤集中投与)
3.感染拡大の阻止・遅延と健康被害の最小化
公衆衛生的介入(検疫、隔離、行動制限など)
医学的対応 (ワクチン、抗ウイルス剤、医療提供)
4.社会機能、経済活動の維持
社会機能維持に不可欠な職種
事業継続計画(BCP)
5.パンデミック終息後の回復計画

インフルエンザワクチン接種後の副反応疑い報告数及び同ワクチンの医療機関納入 ..

マイコプラズマ肺炎の治療では、特に抗生物質の内服治療が重要です。マイコプラズマは細胞壁を持たない細菌であるため、細胞壁を攻撃する抗生物質(ペニシリンやセフェム系)は効果がなく、細胞内部の機能を阻害するタイプの抗生物質が選ばれます。ここでは、商品名を含めて使用される代表的な内服薬について詳しく解説します。

2】インフルエンザインフルエンザの患者報告数は、第48週(11/25-12 ..

○副作用の被害救済について

・任意接種の被害救済は、死亡した場合の遺族一時金の上限が約700万円にすぎない。(平成21年9月6日 共同通信社)
・厚生労働省は12月4日、新型インフルエンザワクチンで重い健康被害が発生した場合、医療費や遺族年金などを給付する救済制度をスタートさせた。ワクチンの副作用だけでなく、医師の技術的なミスで起きた健康被害も救済される。生計維持者が死亡した場合、遺族に年間約237万円の遺族年金(10年間)と約19万円の葬祭料、生計維持者以外の死亡では遺族に一時金約713万円と葬祭料を給付する。(平成21年12月8日 読売新聞)

しかし、抗生剤は細菌には効きますがウイルスにはまったく効果はありませんので、接種した後に抗生剤を飲んでも効果に問題はおきません。

医薬品等 対策 情報の概要 1 平成16年度インフルエンザワクチンの副反応の報告等について 今般,平成16年度におけるインフルエンザワクチンの副反応の報告状況及び安全対策をまとめたので紹介する。 平成16年度のインフルエンザワクチンの推定出荷本数は,約1,598万本であった。また,薬事法に基づく副作用等報告による副反応は,113症例,205件であった。 数多く報告された副反応は,発熱22件,ショック・アナフィラキシー様症状17件,肝機能障害等12件,浮腫11件,喘息等呼吸器症状11件,注射部位の発赤・腫脹等10件,発疹等8件,ギラン・バレー症候群6件,ADEM4件であった。 2 ガジュツ末・真昆布末含有製剤 (使)(症) 前号(医薬品・医療機器等安全性情報No.216)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について,改訂内容,参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介する。 3 塩酸パロキセチン水和物他(9件) 使用上の注意の改訂について(その169) 4 市販直後調査対象品目 平成17年9月1日現在,市販直後調査の対象品目一覧を紹介する。(緊):緊急安全性情報の配布 (使):使用上の注意の改訂 (症):症例の紹介 目次へ1.平成16年度インフルエンザワクチンの副反応の報告等について (1)はじめに インフルエンザは,平成13年の予防接種法改正により二類疾病に分類されている。 二類疾病とは個人予防目的に比重を置いた疾病であり,主に個人予防目的のために行う予防接種であることから,予防接種を受けるように努める義務は課されておらず,対象者が接種を希望する場合にのみ接種を行うものである。 予防接種法によるインフルエンザの予防接種の対象者は,65歳以上の者及び60歳以上65歳未満の者であって,心臓,じん臓又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活が極度に制限される程度の障害を有する者及びヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する者とされている。 現在のインフルエンザHAワクチンの有効性は世界的にも認められている。我が国においても高齢者の発病防止や特に重症化防止に有効であることが確認されている。 インフルエンザ予防接種の副反応としては,予防接種部位の発赤,腫脹及び疼痛,全身症状としての発熱,寒気,頭痛,全身倦怠感及び嘔吐などが知られているが,通常,接種後,2~3日中に消失する。また,接種直後から数日中にあらわれる発疹,蕁麻疹,紅斑及びそう痒も知られている。重大な副反応としては,ショック,急性散在性脳脊髄炎(ADEM),ギラン・バレー症候群,痙攣,肝機能障害・黄疸,喘息発作が報告されている。 今般,平成16年度におけるインフルエンザワクチンの副反応の報告状況及び安全対策をまとめたので紹介する。 (2)平成16年度のインフルエンザワクチンに関する副反応の報告 平成16年度のインフルエンザワクチンの推定出荷本数は,約1,598万本であった。また,医薬品との因果関係が不明なものを含め製造販売業者等又は医薬関係者から報告された薬事法第77条の4の2に基づく副作用等報告による副反応は,113症例,205件であった。 副作用等報告として数多く報告された副反応は,発熱22件,ショック・アナフィラキシー様症状17件,肝機能障害等12件,浮腫11件,喘息等呼吸器症状11件,注射部位の発赤・腫脹等10件,発疹等8件,ギラン・バレー症候群6件,ADEM4件であった。 インフルエンザ予防接種による副反応における転帰毎の年齢別報告件数を表1に示す。なお,死亡の症例及び後遺症の症例については,感染症,ウイルスの専門家からなるインフルエンザワクチンについて評価する検討会(以下,「インフルエンザワクチン副反応検討会」)において検討した結果,インフルエンザワクチンの影響が強く疑われる症例はなかった。検討結果について,死亡の症例においては表2に,後遺症の症例においては表3に示す。 また,薬事法に基づく副作用等報告とは別に,平成6年の予防接種法の改正に伴い実施されている予防接種後副反応報告制度があり,当該制度による平成16年度のインフルエンザワクチンによる副反応報告件数(因果関係の不確かな報告を含む)についても,参考として表4に示す。予防接種後副反応報告制度は,予防接種実施要領に基づき予防接種法による定期接種として予防接種した被接種者の健康状況の変化について情報を収集し広く国民に提供すること等を目的としたものである。当該制度によるインフルエンザワクチンの副反応の報告対象は,定期接種対象者であり,薬事法に基づく副作用等報告の報告対象者とは異なる。 表1 平成16年度シーズンにおけるインフルエンザワクチンによる副反応の転帰(因果関係が否定的なものも含む) 計 回復・軽快 未回復 不明 後遺症あり 死亡 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 報告症例数 113 92 10 5 2 4 46 66 36 56 2 7 2 3 2 2 2 10歳未満 21 17 2 1 1 10 11 8 9 1 1 1 1 10歳代 9 7 1 1 5 4 4 3 1 1 20歳代 10 10 4 6 4 6 30歳代 10 9 1 4 6 4 5 1 40歳代 9 8 1 4 5 4 4 1 50歳代 6 6 2 4 2 4 60歳代 16 10 2 2 1 1 3 13 1 9 1 1 2 1 1 70歳代 21 15 2 1 3 11 10 10 5 2 1 1 2 80歳代 8 8 3 5 3 5 90歳代 2 2 2 2 不明(年齢・性別不明) 1 1 表2 平成16年度インフルエンザワクチン予防接種における死亡の症例(因果関係が否定的なものも含む) No.